双子・三つ子を出産してから退院までの入院生活はどのようなもの?

産後の入院生活

ママと赤ちゃんたちの経過が順調なら、出産当日から赤ちゃんのお世話が始まります。助産師さんや看護師さんが近くにいる入院中に、自宅に帰ってからのお世話のことも含めて不安な部分や疑問を解消しておきましょう。

帝王切開は約7日間、経腟分娩は約5日間の入院に

出産から退院までは、帝王切開の場合が約7日間、経腟(けいちつ)分娩では約5日間となっています。そして、母子ともに経過がよければお産当日から母子同室に。多胎(赤ちゃんが2人以上)の場合、医師が慎重にチェックするのは赤ちゃんたちの体重の変化です。入院中は母乳分泌が始まったばかりで、泣くたびに授乳してもたりないことが。体重の低下が心配される場合は、ミルクをたして乗りきります。

37週未満の早産の場合、赤ちゃんが新生児集中治療室(NICU)に入院することもありますが、ママはいつでも赤ちゃんに会いに行ける病院が多いでしょう。赤ちゃんの体重や呼吸、体温が安定すれば、母子同室となります。

帝王切開で出産した場合の産後7日間の過ごし方例

帝王切開で出産した場合のママと赤ちゃんの7日間を一例として紹介。なお、病院によって内容やスケジュールは異なります。

私の場合、双子2人2000gは超えてたので2日目から母子同室でしたが、なかなかミルクを飲んでくれないので体重が減って言ってしまいました。ミルクを1人1時間半かけて飲ませてました。3時間おきの授乳がかなりキツかったです。

産後の入院生活

【出産後1日目】
・ママの様子
お産翌日、助産師さんとトイレまで歩きます。その後、赤ちゃんを部屋に連れてきてもらって授乳を。赤ちゃんがNICUに入院している場合は、会いに行きます。

・赤ちゃんの様子
新生児室で診察を受けてビタミンK2シロップを飲み、ママがいる部屋へ。ビタミンK2シロップとは、血液の凝固作用のあるビタミンK2の蓄えがない赤ちゃんに補給するものです。濃い緑色のうんちが出て、出生時よりも体重が減ります。
※1800g未満で具合が心配な赤ちゃんはNICUに入院。母乳を直接飲めない場合は、チューブを使って授乳します。

【出産後2日目】
・ママの様子
日中を母子同室で過ごし、お世話を。赤ちゃんがNICUにいるママは搾乳して届けます。助産師によるおっぱいマッサージの指導も。

・赤ちゃんの様子
1日目と同じ。

【出産後3~4日目】
・ママの様子
24時間母子同室に。昼夜を問わず、赤ちゃんたちの授乳・おむつ替えなどのお世話をします。医師の許可が出れば3日目からシャワーもOK。

・赤ちゃんの様子
新生児科医の診察終了後、1800g以上の赤ちゃんは昼も夜もママと同じ部屋で過ごします。

【出産後5日目】
・ママの様子
助産師から沐浴(もくよく)時の体の洗い方、沐浴後のケアのしかたを習います。ミルクをたす必要がある場合は、調乳のしかたも教わります。

・赤ちゃんの様子
新生児科医の診察後、先天性代謝異常の検査、黄疸(皮膚や眼球が黄色っぽくなること)の検査を受け、ビタミンK2シロップを飲みます。

【出産後6日目】
・ママの様子
助産師から子宮の回復や赤ちゃんの生理(へその緒や便の状態、体温について)、帝王切開後の性生活などの家族計画について、産後の生活指導を受けます。

・赤ちゃんの様子
ママと同室で過ごします。

【出産後7日目】
・ママの様子
医師が母体の回復を最終確認し、退院します。赤ちゃんの状態によってはもう少しNICUに入院して、ママが1人で退院するケースも。

・赤ちゃんの様子
新生児科医の診察後、1800g以上で体調に心配のない赤ちゃんは退院します。

ミルク、母乳を慣れてないせいかなかなかのんでくれません。1人ミルクを飲ますのに1時間半かかりました。もし、体重が増えない場合は入院になるとも言われました。


入院中の赤ちゃんのケア

入院中、赤ちゃんはどのように過ごすのでしょう。NICUに入院する赤ちゃんについても紹介します。

一般的には出産時の体重が2000g以上ならすぐ母子同室に

入院中の赤ちゃんたちが必ず受ける検査に、先天性代謝異常(生まれつき特定の酵素に異常があって起こる病気)の有無のチェックと、ビリルビン(黄疸)検査があります。さらに生まれたばかりの赤ちゃんは体内に血液の凝固作用のあるビタミンK2の蓄えがないため、生後1日目と5日目の2回にわたってビタミンK2シロップを飲みます。

双子はママの子宮内の容量が限られているため、単胎に比べて小さめに生まれるケースが多いのですが、赤ちゃんが同室になるか、NICUに入院するかの境界線は病院の方針によって異なり、一般的には出生時の体重が2000g以上あるのを目安にしているところが多いようです。同室になってからは、泣くたびに授乳をし、赤ちゃんのペースで少しずつおなかの外の生活に慣れていきます。

一方、1800g未満の子や、体の機能が未成熟な子たちは、体重が増加して体調が安定するまでNICUでケアを受けます。
NICUの赤ちゃんは状態に合わせてケアされます

NICUと聞くと、厳重に管理されたものものしい空間を連想しがちですが、ママとパパは自由に入室することができます。病院によって入室できる時間が決まっていることもあるので、事前に確認しておくといいでしょう。

NICUの赤ちゃんの1日の生活スケジュールは、主に午前中は採血、体重測定のほか、必要な処置や検査を受けます。腸の具合がよくない子は点滴で栄養を補給されることもありますが、33週未満は胃に挿入した経口チューブで母乳やミルクをもらい、34~35週以降にはママのおっぱいや哺乳びんの乳首から直接飲めるようになります。授乳時間はたいてい3時間おきですが、呼吸や体温が安定してきた回復期の赤ちゃんは、泣くたびに母乳やミルクを哺乳びんで飲ませてもらう自律授乳をスタート。32週以降ならカンガルーケア(裸の赤ちゃんをママの素肌の胸に抱くケアのこと)が可能になります。

ママと赤ちゃんの退院の時期

ママと赤ちゃんたちは、同じ日に退院できるのでしょうか? さまざまなケースをみていきましょう。

ママと赤ちゃんの退院日がバラバラになる場合も

帝王切開で出産したママは、産後7日目以降に退院することが多いようです。赤ちゃんが退院できる目安は、体温、呼吸、哺乳力が安定する36週(妊娠中から週数を続けてカウント)以降が多く、体重が2000~2500g以上になってから、という病院もあります。退院時のケースはさまざま。親子一緒に退院することもあれば、ママが先に退院する場合も。これは、双子・三つ子の場合、一般的に低出生体重児とされる2500g未満で生まれるケースが多いため、赤ちゃんの入院が長くなるのです。

また、1人の赤ちゃんとママが先に退院するケースも少数ですがあるようです。しかし最近では、1週間から10日間で回復が追いつくようなら、赤ちゃんたちの同時退院をすすめる病院が増えています。これはママの赤ちゃんへの愛情が偏ってしまわないようにという病院側の配慮からです。もし、1人の赤ちゃんの入院が長引いた場合は、家族にサポートしてもらいながら、入院中の赤ちゃんのもとへ通うことになります。家でお世話をする赤ちゃんに対しても、入院中の赤ちゃんに対しても同じように心を向けることが大切です。

退院後は、2人・3人の赤ちゃんを同時にお世話することになります。事前に、ママ・パパで今後の育児と家事をどのように分担していくかを話し合い、祖父母の協力依頼やベビーシッターや家事手伝いのサービス、自治体の援助などの情報を調べておくとより安心でしょう。

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