軍用地料 青色申告10万円控除を利用しよう!

平成29年分確定申告から軍用地の概算経費(収入の10%を概算経費として申告する方法)が認められなくなりました。

軍用地料の主な実額経費は➀固定資産税、②軍用地主会費となります。

 白色申告の場合は、軍用地料から経費として主に➀固定資産税、②軍用地主会費を控除することになります。青色申告の要件をみたすと、➀及び②以外に青色申告特別控除として③10万円控除が認められ、白色申告と比較して不動産所得(収入-経費)が10万円も少なく計算されます。

その結果、おおよそ下記の節税効果があります。

青色申告の節税効果

下記前提で青色申告と白色申告を比較すると、青色申告の方が27,950円(➀所得税5,100円、②住民税10,000円、③国保税・介護保険料12,850円)も節税になることがわかります。

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1.「所得税の青色申告承認申請書」の提出

 青色申告をするためには、事前に青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以降に新たに不動産の貸付を行った場合は、その貸付の日から2か月以内。)に「所得税の青色申告承認申請書」に必要事項を記載して、納税地の所轄税務署に提出する必要があります。

【提出期限】

平成29年分で青色申告をする方・・・平成29年3月15日まで

平成30年分で青色申告をする方・・・平成30年3月15日まで

 平成29年分の申告から青色申告をする場合は、平成29年3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出する必要があります。

 平成29年3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出していない場合は平成29年分の申告について、青色申告はできませんが、平成30年3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出を行えば平成30年分の申告から青色申告ができます。

「所得税の青色申告承認申請書」の記入例

青色申告の要件は?

  青色申告(10万円控除)をするには下記の手続きや簡易帳簿に記帳・保存を行う必要があります。

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2.簡易帳簿の記帳

 青色申告は、日々の取引を帳簿に記帳し、その記帳に基づいて正しい申告をするかわりに、税金の面で有利な特典を受ける制度です。10万円の青色申告特別控除を受けるためには、簡易帳簿に記帳する必要があります。

簡易帳簿の記帳例

 また、簡易帳簿や「土地賃借料算定調書及び土地明細書」や「固定資産税納税通知書」といった書類は原則として7年間保存する必要があります

青色申告の手続き自体は所定の様式に記入して提出するだけなので、難しいことはありません。今年軍用地を購入した人や、まだ青色申告承認申請していない人は忘れずに手続きを行ってくださいね。詳しくは国税庁のページを参考にしてください。所得税の青色申告承認申請手続(国税庁)

そもそも、なぜこんなに青色申告を推しているかと言うと、白色申告にメリットがないからです。

以前は、少額な所得しかない白色申告者については記帳義務が免除されていたのですが、現在では(平成26年以降)規模の大小や申告の種類に関わらず、記帳義務があります。

これは所得税及び復興特別所得税の申告が必要ない方も対象です。

つまり、白色でも青色と同じように記帳作業をしないといけませんから、控除の少ない白色申告をするより青色申告でお得に節税した方がいいですよね。

65万円の特別控除を受けるためには

ここまで色々と説明しましたが、実際に自分が受ける控除が10万円なのか、65万円のなのか個人の状況によって異なります。不動産所得者で65万円の控除をうけるための基準はその規模が事業的規模かどうかです。


一般的に事業的規模とは以下の規模を指しています。

軍用地主のように土地から収入を得ている場合は、駐車場の扱いに準じて50件(50契約)を結ぶ必要があります。

軍用地収入だけで事業的規模(50契約)に発展させるのはとても無理な話なのですが、上記の複数を組み合わせることで事業的規模にすることは可能です。

まずは地域の青色申告会、地主会、税務署が開催している無料相談に行ってみるものいいでしょう。基本的な相談には時間限定で答えてもらえますが、 より積極的に節税に取り組みたい方は専門の税理士さんに相談してみるといいです。

軍用地を買ったら青色申告の権利を手にしているということです。この権利を放棄するか上手く活用するかは自由ですが、確実につかめるチャンスを手に入れることは資産運用をしていくうえで大事だと思います。10万円の控除だからと権利放棄するのではなく、その先の65万円控除を狙っていきましょう。

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